え……?
「隼人の元カノってだけで、栗原さんの事が気に入らなくてしょうがなかった。隼人から当たり前のように優しくされる所も全部許せなくて」
「……」
「ただ、本当は正直羨ましかった。わざと声を高くしてみたり自分を作らなくても好きな人から大事にしてもらえる栗原さんのことが」
初めて知る藤原さんの気持ちに、私は顔をあげる。
こうしている今も藤原さんは私と目を合わせたくないのか、頑なに前を向いたままで。
私は再び俯いた。
「…わ、私こそ…ごめん。藤原さんの気持ち、分かってなかった」
「言っとくけど勘違いしないでよね。仲良くするつもりなんてないし、あんたみたいに無条件で心配してもらえるような女、この先も大っ嫌いだから」
「……」
「ただ、このままお互い同じ高校に入っても後味が悪いから先に謝っておくだけ」
と、どこかまくし立てるようにして言うと、藤原さんはもう話す気がないと意思表示するように、カバンから勉強用具を取り出し始めた。
そして時間ギリギリまで問題を見ている様子の藤原さんに、私はあえて聞こえないくらいの小さな声で頷く。
「……うん」
それでもいい。
だって藤原さんも私と同じく、ただ隼人を好きなだけだから。
恋も勉強もライバルになってしまったけど、同志のような存在に少しはなれたのかな。
そんな事を考えていたら鐘が鳴った。
同時に試験官の先生が入ってきて、問題用紙がそれぞれ配られる。
シンと静まり返った教室に独特の緊張感が走るも、不思議と私の心は落ちつきを取り戻していて。
再び鳴り響いたチャイムの音と共に、私はペンを取った。
「隼人の元カノってだけで、栗原さんの事が気に入らなくてしょうがなかった。隼人から当たり前のように優しくされる所も全部許せなくて」
「……」
「ただ、本当は正直羨ましかった。わざと声を高くしてみたり自分を作らなくても好きな人から大事にしてもらえる栗原さんのことが」
初めて知る藤原さんの気持ちに、私は顔をあげる。
こうしている今も藤原さんは私と目を合わせたくないのか、頑なに前を向いたままで。
私は再び俯いた。
「…わ、私こそ…ごめん。藤原さんの気持ち、分かってなかった」
「言っとくけど勘違いしないでよね。仲良くするつもりなんてないし、あんたみたいに無条件で心配してもらえるような女、この先も大っ嫌いだから」
「……」
「ただ、このままお互い同じ高校に入っても後味が悪いから先に謝っておくだけ」
と、どこかまくし立てるようにして言うと、藤原さんはもう話す気がないと意思表示するように、カバンから勉強用具を取り出し始めた。
そして時間ギリギリまで問題を見ている様子の藤原さんに、私はあえて聞こえないくらいの小さな声で頷く。
「……うん」
それでもいい。
だって藤原さんも私と同じく、ただ隼人を好きなだけだから。
恋も勉強もライバルになってしまったけど、同志のような存在に少しはなれたのかな。
そんな事を考えていたら鐘が鳴った。
同時に試験官の先生が入ってきて、問題用紙がそれぞれ配られる。
シンと静まり返った教室に独特の緊張感が走るも、不思議と私の心は落ちつきを取り戻していて。
再び鳴り響いたチャイムの音と共に、私はペンを取った。



