TEARS【~君色涙~】

「良かった、隼人が受かって…ほんとに良かった」

「……」


緊張の糸が解けてかボロボロと泣き出した私を、当の隼人は度肝を抜かれるような目で見ていたけど、しばらくして「うん…」と穏やかに呟いた。


「あのさ。実は俺、合格発表見てすぐ真っ先に優衣のこと思い浮かんで、急いで帰ってきたんだ」

「……っ」

「それでもし嫌じゃなければ、受け取ってもらいたい物があるんだけど」


私に…――?


その言葉で、私は泣きながらも顔をあげる。

すると私の手を取った隼人が、ギュッと何かを握らせてきた。


不思議に思い手のひらを開くと、そこには『合格祈願』と刺繍されたお守りが…。


「!これ…」

「弘毅たちと初詣行った時に買ってさ、入試んときに1日中俺もずっと持ってて。気休めになるか分かんねーけど、今度は優衣が合格できるように」

「い、いいの?」


恐る恐る聞いた私に、隼人は笑顔で頷いてくれた。


「わ…」


嬉しい。

手には隼人がくれた袋形のお守り。

それだけで本当に隼人がすぐ傍にいてくれるような気がして。


これなら当日も寂しくない。


「ありがとう隼人!私も頑張るね!」


頑張る。
もう二度と後悔しないように。


絶対に笑顔で合格するんだ…!