「優衣…」


しゃがみこんだままの私を神妙そうに見下ろして、ふいに近寄ってくる隼人。

このとき私は自分の通学カバンをひったくるように背負うと、急いで階段をかけ下りる。



「おいっ、待てよ!」



でもそのあとを隼人がすぐに追っかけてきて


階段を曲がろうとしたところで、ガッと腕をつかまれた。