TEARS【~君色涙~】

「嘘つくなよ」

「……っ」

「放課後二人であいつと会っといて、何もないはずねーだろ」


腕を掴んでくる隼人の手に力が込もって、私はとっさに目をつぶる。


閉じた目尻から涙がこぼれると、隼人が私から手を離した。



「……ごめん」

「……」


そう呟く隼人はどこかやるせない表情で

「やっぱり今日は止めておけば良かった…」と、どこか独り言のように呟いていた。


私は隼人に怒られたこと、そして信じてもらえなかった事がただただショックで



「……」


強く掴まれた腕が今も、痛かった。