TEARS【~君色涙~】

「だからさ優衣ちゃん、俺と付き合おうよ」

「!?」


ホッと胸を撫で下ろしたのもつかの間、今度は吉川先生の仰天発言に心臓が飛び出そうになる。

動揺してひたすら口をパクパクとさせる私に、吉川先生がふっと笑った。


「どうせまだ1度も告白とかされた事ないっしょ?その感じだと」









さも図星を言い当てられ
とっさに声も出ず、耳まで真っ赤になる。

それでもブンブンと大きく首を横に振って断りの意志を示すと、吉川先生は周りに聞こえないような小声で囁いてきたんだ。


「じゃあ他に好きなやつがいるとか…?」

「……っ」

「…あぁ、わかった。今あそこにいるユニフォーム男子のことか」



え……?


吉川先生の言葉に、私はハッとする。



とっさに教室の後ろを振り返ると、
そこには隼人がいた。