TEARS【~君色涙~】

隼人のその言葉に、私はまるで鈍器で頭をなぐられたようなショックを受けた。


視線の先では、一人泣き出してしまった女の子に手を差しのべることもできず、ただ申し訳なさそうに俯いている隼人。

壁にしがみついていた私の手から、力が抜けていく。


「……」



…隼人、好きな子なんていたの?

いつのまに?


そんな話今まで一度も……







その夜。
私はひたすらスマホの画面とにらめっこしていた。


何度もタッチしかけては止め、をさんざん繰り返したあと

とうとう腹を決めてラインの通話ボタンを押してみる。