TEARS【~君色涙~】

「え……?」

「しかも今月に入ってもう既に5人以上から告られたって。みーがクラスの男子から聞いたらしい」


5人以上…?

想定もしていなかった話の内容に、思わず言葉を失う私。

ユカリはこの事実に納得がいかないのか、組んでいた足をプラプラと揺らして言う。


「ガキんちょ隼人を知ってるウチらからしたらさ、なーんか気にくわないよね?しかも隼人のやつ急にモテだして調子乗ってそ~。そのうち彼女でも出来んじゃない?」

「……」


“彼女”


ユカリの何気ないその発言に、私はとうとう何も言えなくなってしまった。