隣の由真にも聞こえないくらい小さな声で言った。 なんで、なんでよりによって 私達のクラスの目の前の私の真ん前にいるの。 わざと? それとも偶然? もう、わかんないや。 「先輩方ご卒業おめでとうございます! 我々2年生は先輩方の為に、この歌を歌います。 どうか、聞いてください。」 そう、2年生の誰かが言った瞬間にメロディーが流れた。 あれ…この歌…? 「3年生の先輩方に贈る、 『あなたへ』それではどうぞ!」