【完】狂犬チワワ的彼氏



…必死で、平気なフリをするけれど。

本当はすっごく泣きそうで。

あたしはその涙を堪えるように、虹を見上げる。


泣くな、泣くな。


泣いたらブサイクな顔になっちゃうから、不自然な笑みを浮かべると…

その時、拓海くんが口を開いて言った。



「…だったらもう、間に合わない?」

「え、」

「俺は、さ…確かに最初はお前と付き合う気はなかったけど。

何つーか、今はお前と一緒にいると…飽きない、っていうか…」


「!」


「こんなに傷つけといて何だけど…



俺はまだ妃由と一緒にいたいって、思うんだよ」




拓海くんはそう言うと、ふいにあたしの方をチラリと見遣る。




「!!」



一方、そう言われたあたしはその意外すぎる言葉にビックリして…思わず、声が裏返った。



「へぇっ!!?」

「…何その声、」

「え!?あ、だっだって…!」



いや、ちょっと待ってよ。

意外すぎて頭がついていかない。

ってかあたし、聞き間違いとかしてないよね…?


そう思って、



「あの、もう一回言っ…」

「ぶっころされたいかオイ」

「…すいません」