木塚くんが、二人っ…!?
そんな目の前の光景を実際に見ると、あたしはさすがにビックリしてしまう。
でも、その直後にすぐに思い出す。
木塚くんの双子説に。
…やっぱり、双子だったんだ。
あたしがそう思いながらも何も言えずにいたら、あたしをホームから連れ出した方の木塚くんが言った。
「…何のつもりって。
決まってんだろ。妃由に本当のことを言いに来たんだよ」
「俺、貴方に言ったはずですよね!?智輝さんの命令で、今日は海に行かないで下さいって!」
「んなモン誰が聞くか!妃由と付き合ってるのは俺だろ!」
そう言うと、もう一人の敬語を遣っている方の木塚くんから目を逸らして、目の前のあたしと目を合わせる。
…どっちが、ホンモノ?
そう思っていたら、木塚くんがまた口を開いて言った。
「…妃由」
「?」
「俺の名前は、お前が知ってる通り“拓海”。で、こっちは龍也。
…隠してて悪かった。
俺、本当は双子じゃなくて、
三つ子なんだよ」

