そして俺に智輝さんがそう聞いてくるけど、俺はそこまで調べてない。
「いえ。そこまでは…」
だから正直に首を横に振ったら、智輝さんは「はぁー…」ってらしくない盛大なため息を吐いた。
…でも。
「…ですが智輝さん、それとは違う情報が手に入っています」
「なに?」
「拓海さんのことです。先日、彼から直接伺いました。
どうやら、拓海さんは既に妃由さんに惚れているようです」
「!」
「ですから、このままいけばもしかしたら、拓海さん自ら妃由さんに俺達のことをバラしてしまう恐れだってあるのです」
…俺がそう言うと、一瞬にして智輝さんの表情が固まった。
だって、そうだろ。
好きな女を他の男と…ましてや兄弟なんかとは傍にいさせたくないはずだ。
…だから、もしかしたらこれから先…
“妃由さんとの、海の件なんですが…それ、俺が行ってもいいですか?”
“ごめん、海へは俺が行く”
拓海さんが、この前みたいに妃由さんを独占しようとする可能性だってあるかもしれない。
…妃由さんは、俺達三人の彼女なのに。

