【完】狂犬チワワ的彼氏

【おまけ④】




最近、拓海くんの家にお邪魔することが増えてきた気がする。

そのせいか、龍也くんはもちろん智輝くんともよく話すようになって。

まぁ、智輝くんとは言い合いみたいなのが多いけれど、わりと「四人で」遊んだりすることが増えてきた。

…だから。


「ねぇ拓海くん」

「俺は龍也ですが」

「あ、ごめん。…じゃあこっちかな」

「バカ。俺は智輝だよ。拓海はあっち」

「…」


まだ、というのが情けないけど。

彼女のくせに、あたしは今一つ彼らの見分け方をなかなか発見できないでいる。

だいたい、キッチンに立っていたらその人は智輝くんで、本を読んでいたら龍也くん、スマホやったりゲームをしていれば拓海くん、と見分けているけど。

でも、拓海くんだってたまに本を読んだりするし、別に料理はしないけどキッチンに用があって立ってたりもする。

彼らには言えないけれど、出来れば名札をつけて過ごしていてほしいな…なんて。

あたしがそんなことを思いながら、珍しくキッチンに立っている拓海くんに近づくと、拓海くんが言った。


「お前まだ俺達の見分けついてないんだな」


そう言って、半ば呆れたような顔をされる。

だって、せめてバラバラの服を着ていてくれればいいのに、私服まで三人とも一緒って何それ。

あたしが、服くらい違っていたら多少は見分けがつくことを言うと、拓海くんが言った。