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それからはなんとか手を洗って、智輝くんが作ったご飯も食べて、

あたしは拓海くんの家を後にした。


帰りは拓海くんがあたしを送ると言ってくれたけれど…

さっき「近寄るな」とか何とか言ってしまったせいで、あれから何だかまたぎこちない…。


ど、どうしよう。

なんか、なんか話さなきゃ。


あたしがそう思って必死に言葉を選んでいると、その時ふいに拓海くんが言った。



「なぁ、お前龍也のことどう思ってる?」

「…え、」



ふいに突然そう聞いてきて、あたしの目をじっと見つめる。


ど、どうって…。

ドウ??



「べ、別に、ただの良い友達だよ」

「…へぇ」



そしてその問いかけにあたしがそう答えると、拓海くんはまだ納得のいかなそうな顔をして言った。



「ただの友達ねぇー」



そう言って、ジロ、とまたあたしに目を遣る拓海くん。

…チワワみたいなその目が、ちょっと怖い。


でも…



「…もしかして、妬いてる?」

「!!」