そんな物理室の位置は、四階。
二階の職員室からは少し遠いけれど、あたしは「早く行かなきゃ!」と階段をかけ上がる。
拓海くんに会ったら、まずはストーカーのこととか、いきなりフラれた原因を問いただすんだ。
だってこのままじゃ絶対に嫌だし、あたしをフッた原因が何であろうと、何としてでも別れずに済む方法を考えたい。
そう思いながら、物理室に向かっていると…
「あれ?妃由ちゃん」
「…!!」
その時、前方の方から突如聞き覚えのある声がした。
その声にあたしが顔を上げると、四階に続く階段の上には…
理沙ちゃんがいた。
「…り、理沙ちゃん」
あまりに突然の理沙ちゃんの登場にあたしが思わずビックリしていると、理沙ちゃんがいつものように優しい口調であたしに言う。
「どうしたの?帰ったんじゃなかったの?」
そしてそう問いかけながら、一歩一歩、階段下にいるあたしに近づいてきて…
さっき龍也くんから教えてもらった事実を思い出すと少し怖かったけれど、あたしは勇気をだして言った。
「た、拓海くんに会いに来たの」

