次の瞬間、真後ろからそんな日向さんの声がして、
振り向くとそこには、不気味な笑みを浮かべる日向さんがいた。
突然のその声に俺がビックリしていると、日向さんが言葉を続けて言う。
「その顔は、“何で?”って顔ね。手紙に書いたでしょ?ずっと見ていますって」
「!!」
「拓海くんは、あたしから逃げられないんだよ。どこに居たって、無駄なんだから」
日向さんはそう言うと、最後にニッコリ笑って…その場を後にした。
気持ち悪い 気持ち悪い 気持ち悪い
相手は女だけど、さっきのその言葉で更に不気味さは増して。
これ以上日向さんと話していたくない俺は、そいつの背中を呼び止めることもなく、すぐに生徒玄関に戻った。
…妃由はまだ、そこにいるはずだ。
そう思って生徒玄関にたどり着いて妃由を探すと、そこには靴を履き替えたばかりの妃由がいて。
「妃由」
「!」
そして俺は妃由を呼ぶと、妃由の返事を待たずに、半ば強引にそこから連れ出す。
「え、なに!?どうしたの、拓海くん!」
「……」
…もう、これ以上妃由には日向さんと仲良くしてほしくない。
俺はそう思いながら階段を上がると、妃由を適当な誰もいない教室に入らせた。

