「ごめんね、理沙ちゃん。でも拓海くんは、きっと理沙ちゃんのことを嫌いなわけじゃないと思うから。
ただ単に、普段は女の子に(特にあたし)は厳しいだけだし」
そう言って妃由は、よしよし、と日向さんの頭を撫で続ける。
その光景を目の前で見せられた俺は、もちろん面白くなくて。
妃由は俺のストーカーのことを知らないし、仕方ないとわかってはいるけど…
…なんだよ。
それじゃあまるで、何か俺が悪いみたいじゃん。
俺はそう思うと、今は諦めて、妃由に言った。
「……妃由。1限目が終わったら、屋上に来い」
「え、」
「お前に話があるから、」
そしてそう言うと、俺はその二人に背を向けて、その場を後にする。
………でも、このままじゃマズイし、何より日向さんに妃由との話を聞かれてしまう可能性が高いから、
俺は独になったあと携帯を開くと、こっそり妃由宛にメールを作った。
“屋上じゃなくて、美術資料室に来い”と。
その場所なら校内の隅にあるし、日向さんにも聞かれる可能性は低い。
しかし―――…
「酷いなぁ、拓海くん。あたしを避けるなんて」
「っ…!?」

