【完】狂犬チワワ的彼氏



え、待って待って。

確かに、どこのクラスかなって気になってはいたけれど。

まさか、拓海くんのクラスだとは。



「え、えーっ!?そうなの!?」



完全にそんなことは初耳だったあたしは、目を丸くしてそう言う。


だって、超可愛いコだったよ!

女のあたしでも見とれるくらいだったんだから!


そう思いながらあたしがビックリしていると、そんなあたしの反応を目の前で見た直樹が言った。



「なんだ、妃由お前知らないのか。もっと危機感持てよな」

「だ、だって…!……そんなこと言ったって、ぶっちゃけ転校生が来たってことすらさっき初めて知ったし」

「…は、」


「うわぁどうしよう…いやいや、拓海くんに限って浮気とか心変わりとか、そんなこと…無いとは思うけど。

こんなに可愛い彼女がいるのに、あり得ないってことは知ってるけど……なんか、急に不安になってきたなぁ」



あたしは独り言のようにそう言うと、思わず「はぁ…」と深くため息を吐く。


…いや、大丈夫。拓海くんを信じなよ、妃由。

あたしが一番可愛いんだから。


そう思って、必死に自分にそう言い聞かせるけれど、そのうちやっぱり不安になって…



「っ…あたし、ちょっと拓海くんのクラスに行っ、」



しかし――…



「ほら、皆席に着けー」

「!」



あたしが拓海くんのクラスに行こうとした次の瞬間、朝礼開始のチャイムが鳴って、すぐに担任の先生が教室に入ってきてしまった。


うわーん、拓海くーん…。