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理沙ちゃんを無事に職員室に送り届けた後は、あたしはまっすぐに教室に向かった。
携帯の時計を見ると、朝礼までもうそんなに時間はなくて、
「っ、セーフ!おはよー」
あたしがそう言いながら教室に入ると、他の友達数人と雑談をしていたらしい直樹が、「あ、やーっと来た」って顔を上げてあたしを見る。
「なかなか来ないから今日は休みかと思った」
「なわけないじゃん!今日も見ての通り元気に登校してるから!」
…しかし、あたしがそう言ってニッコリ笑顔を浮かべると、直樹と雑談をしていた同じクラスの女子があたしに言う。
「え、意外。妃由は平気なんだ?」
「…ん?」
平気?
…って、どゆこと?
その言葉にあたしが首を傾げていたら、その子が言葉を続けて言った。
「だってさ、今日は木塚くんのクラスに転校生が来るんでしょ?すんごい美少女だって噂の」
「…え」
「妃由は、木塚くんがその子にとられたりしないか不安じゃないの?」
その子はそう言うと、「あたしは嫌だなー」って言葉を続ける。
その子はどうやら木塚くんがいるクラスに他に好きな人がいるらしく、転校生のことで心配をしているらしい。
ってか、転校生って。美少女って。
も、もしかしてあの…
さっき職員室に案内したあの可愛い子!?

