「…───でさ、アイツが行きたいって言うから、」
「え、マジで!?」
「ッ…!?」
次の瞬間、タイミング悪く少し離れた場所から他の生徒の話し声が聞こえてきて、あたしはその声にいち早く反応すると、すぐさま拓海くんから離れた。
その直後に声がした方を見ると、遠くから女子生徒達がこっちに向かって歩いてくるのが見えて…。
でもその様子じゃこの状況を見られていなかったようで、あたしはとりあえずほっと胸をなで下ろした。
…それは、一緒に居た拓海くんも同じだったみたいで。
「あー、お前が早くしないから」
「!!な、なんであたしが…!」
「続きはまた今度かなー」
「!」
そう言って、先に自転車に乗る。
…つ、続きって。
その言葉に独り顔を赤くしていると、拓海くんがあたしの方を見て言った。
「ほら、乗れ。帰るぞ」
「!」
「まだ変な意地張ってんの?置いてくぞー」
そう言うと、本当にスーっと自転車を前にゆっくり動かし始める。
「!!あ、ちょっ、待ってよ!乗る!乗るから!」
そんな拓海くんに慌ててあたしがそう言ったら、自転車はすぐに止まった。

