【完】狂犬チワワ的彼氏



そう言われたと同時に、突如デコピンが飛んでくる。



「!!いたっ、」



その小さな衝撃に思わず自身の額を押さえて顔を上げたら、ふいに少し顔が赤い拓海くんと目が合って…



「……んなこと言われたら、許しちまうだろーが」

「!」



そう言って、あたしから目を逸らすようにテーブルに肘をついた。


…拓海くん…?


そしてそんな拓海くんにあたしが首を傾げていると、拓海くんがまたあたしと目を合わせて言う。



「でも、ありがと」

「?」

「この際ハッキリ言っとくけど、俺も妃由のこと好きだし、誰よりも大切だよ」

「!」

「だから……ヤなんだよ。龍也が、妃由のこと狙ってるし。お前はお前で、友達とか…そんなこと言うし」



拓海くんはそう言うと、ため息交じりに椅子の背もたれによりかかる。


…狙ってるって…



「え、えっとそれはつまり…あたしが可愛いから、龍也くんが惚れてるってことで…」



あたしが戸惑いながらそう言えば、拓海くんはその言葉にあっさりと頷いて言った。



「そういうこと」

「!!」

「だから俺は、仲良くしてほしくない…っつーか…いやまぁ、お前の俺に対する気持ちだけは信じるよ。

それに、感謝してる。俺も実際、同じこと思ってるし」

「…拓海くん…」

「けど正直、やっぱ関わってほしくないってのが俺の本音かな。だってさ、妃由の俺を好きな一番の理由って何だっけ」