「…え」
「だってそうじゃん。例えば誰かに恋をしたって、そんなのどーせそのうち気持ちは簡単に変わる。
俺に言わせてみれば、そもそも人生なんて全部ゲームでしかない。だから人間もみんな物だ」
「そんなっ…」
そんなことない!!
智輝くんのその言葉に、あたしが否定しようとしたら…そんなあたしの右手首をとって、智輝くんがあたしの胸あたりにその手をあてて言う。
「だから妃由ちゃんのソレも…これから先、何かのキッカケで簡単に変わるよ」
「!」
「そんな難しく考えないで、大人しく俺のオモチャになっちゃえば?」
普通の女は喜んでなってくれるよ。
智輝くんはそう言うと、びっくりして立ち尽くすあたしに少し笑って、掴んでいた手首を離した。
最っ低…!
じゃあ智輝くんは、今までたくさんの女の子を全部自分のオモチャとして見てきたってわけ!?
あたしは智輝くんの言葉を聞くと、怒りで思わず拳をぎゅっと握った。
…あたしのお兄ちゃんもたくさんの女の子と同時に付き合ってるバカだけど、
さすがにみんなを「オモチャ」扱いはしないし、皆を平等に愛している。…らしい。
なのにこの男は…!
あたしはそう思うと…
「…智輝、くん」
「あ?」
ふつふつと湧いてくる怒りを抑えきれなくなって、
次の瞬間…
智輝くんの頬を、グーで勢いよく殴った。
「!?…ッ、」

