あたしがそう思いながらハンバーガーをかじると、向かいで拓海くんが怪訝そうに言う。
「言いたいことあるなら、はっきり言えよな」
「…ないです」
「……」
あたしは拓海くんの言葉にそう言うと、今度はセットで注文したポテトをぱくり。
その返事を聞いて、拓海くんは「はぁー」と大きなため息を吐いてあたしから視線を逸らした。
そしてその顔を、あたしはまた懲りずにそっと見遣る。
…凄く、整った顔。超イケメンだし、大好き。
でもそれじゃあ、拓海くんは三つ子だし、拓海くんだけを好きな理由には繋がらないんだよね?
龍也くんに、「俺も恋愛対象としてOKでしょう」とかまた言われたくないから…。
………え、てか、ちょっと待って。今気づいたけど、
何で龍也くんが、あたしを相手に恋愛対象として…とか言うわけ?
…しかしそう思って独りで考え込んでいたら、
その時突然おでこに鈍い痛みが走った。
「ぁいたっ!?」
突然すぎるその小さな衝撃にあたしがそう言っておでこに手を遣ると、そんなあたしの顔を拓海くんが覗き込んできて言う。
「…いま他のこと考えてたろ」
「!!」
「っつか、お前今日変。元からブスなのがもっとブスになってるぞ」
「!!そ、そんなことなっ…」
「何かあった?」

