そしたら、俺だって納得出来ます。
龍也くんはそう言うと、あたしに向かって得意げな笑みを浮かべる。
……だ、大丈夫。難しいことではない。
ただ、あたしが何で拓海くんを好きなのか、その理由を見つけてくるだけなんだから。
あたしは龍也くんの言葉にそう思うと、やがてはっきりと頷いた。
「…わかった」
「…」
「そんなことくらい、超~簡単に見つけてきてあげるよ」
そしてあたしがそう言うと、龍也くんは「では、」と携帯をポケットから取り出して言う。
「アドレスを交換しておきましょう。見つけ次第教えて下さい。この一週間以内に」
その言葉に、あたしも慌てて携帯をポケットから取り出して…
龍也くんに言われるまま、赤外線でアドレスを交換した――…。
******
そして、その翌日。
向かいの椅子でハンバーガーを食べる拓海くんを、あたしは正面からガン見した。
「…何だよ、ブス」
「えっ、あ、いやっ…」
「?」
今日は、久しぶりに拓海くんとデート。
昨日あれから家に帰るなり、あたしは「龍也くんに負けない!」と早速拓海くんをデートに誘ったのだ。
……不思議だ。
ここ数週間くらいは、あたしは拓海くんと逢いたくても全く連絡すら出来ていなかったのに。

