【完】狂犬チワワ的彼氏



だけど、あたしのその言葉に、龍也くんは納得のいっていないような顔をして言う。



「え、そうですか?だって俺達、一卵性の三つ子ですよ。三人とも見た目は同じなのに」

「そ、それは…そうだけど」

「妃由さんが、拓海さんの顔が好きとおっしゃるのなら、俺だって完全にOKでしょう」



逆に、省かれる意味がわかりません。


龍也くんはそう言うと、目を細めてあたしを見つめる。


……た、確かに見た目が同じだから、こうやって見つめられると不覚にもドキドキしてしまう。

って、ダメなんだってば!あたしは、何が何でも拓海くん一筋なんだもん!



「かっ顔が同じでも、違うものは違うの!拓海くんには、拓海くんだけの良さがちゃんとあるんだから!」

「…ほぉ」

「龍也くんが、わかってないだけ!」



あたしはそう言うと、眉間にシワを寄せてしかめっ面で龍也くんを見つめる。

…変な誤解を、受けないように。


しかしあたしが口を膨らませていたら、やがて龍也くんが不敵な笑顔を浮かべて言った。



「…では、わかりました。こうしましょう、妃由さん」

「?」

「この一週間以内に、妃由さんは拓海さんだけに惚れている理由を見つけて来て下さいよ。

もちろん、俺達兄弟と被らない“見た目以外”の理由を」


「!!」