【完】狂犬チワワ的彼氏



「…拓海くん、猫アレルギーなのっ!?」



あたしはその何気ない言葉にビックリして、思わず目を見開いて龍也くんにそう言った。


だ、だってだって…そんなの聞いたことないし、知らないよ。


あたしがそう聞くと、龍也くんはきょとん、とした顔で頷いて見せる。



「はい、そうですよ。妃由さんはご存知なかったんですか?」



そう言うと、「…彼女なのに」と、生意気にそんな言葉を付け足す。


で、でも最近付き合ったばっかなモンだし。

まだまだ知らないことだって、他にいっぱいある。


ってか、そんなことよりも…



「こ、この猫は、拓海くんとか龍也くんとかが…代わり万古でエサをあげに来てるとかじゃないの!?」



てっきりそうだと思い込んでいたあたしは、凄く意外な事実にそう言った。

だって、そうじゃないと困るのよ。


そうじゃないと、あの日あたしが目撃して完全に恋をした相手は…




拓海くんじゃなくて、“龍也くん”ってことになる。




あたしがそう思って固まっていると、何も知らない龍也くんが言った。




「違いますよ。代わり万古じゃありません。これは俺だけがやりたくてしてるんです。

拓海さんや智輝さんは、このことは知りませんから」


「!!」


「あと、このことは拓海さんには内緒にしていて下さいね?俺ら2人だけの秘密ってことで」