2人だけの秘密。


『え、でもそれって、なんか怪しくない?』

『そうよね。いくら店長だからって』

『気を付けてね、柳瀬さん。そう言いながら、陰で浮気してる男なんて山ほどいるんだから!』


その言葉を思い出すと、あたしは深くため息を吐く。

嫌なこと聞いちゃったな…。

しかし、そう思って頭を抱えていると…


「…?」


その時。突然、玄関からドアを叩く音と…修史さんの声が、聞こえてきた。


「きょーおーこーちゃんっ。いるー?」

「…、」

「俺俺っ!愛しのダーリンが帰ってきたよ開けてー!」

「…修史さん…」


その声は、紛れもなく修史さんの声。

ドア越しだから顔は見れないけれど、声だけで相当酔っていることがわかる。

…とりあえず今日は本当に飲み会だったんだ。

あたしはそのことに安心しつつ、玄関のドアを開けに行った。

そして開けるなり、あたしは修史さんに言う。


「…遅いよ修史さん。ってかうるさいしミキちゃんが起きちゃうでしょ」


そう言うと、酔って顔を赤くした修史さんに向かって口を尖らせる。

けど、酔っている彼にはまるで反省がない。

っていうか、ここまで酔っている修史さんもなかなかレアだな。

修史さんはあたしの言葉を適当に交わすと、言った。