2人だけの秘密。


「言ったじゃん昨日。明日は半日だって」

「あ…そうだっけ。お昼は?」

「…いらない」

「そっか」


いつもなら、こんなに話しにくくないのに、昨日の今日だからか、それだけで雰囲気が全然違う。

…修史さん、まだ怒ってるのかな?

あたしはキッチンに立っているから、修史さんが今どんな顔をしているのかわからないけれど、声を聞いただけでもなんとなくわかる。

…まだ怒ってるんだ。

そう思ったら、さすがに「謝ろう」と口を開いて、でも今はすっごく泣きそうだから、声を出せなくなる。

振り向きたいけど、振り向いたらバレてしまう。

そう思いながら、背中越に平気なフリをしていたら…。


「…鏡子」

「!」

「…ごめんな、夕べ」


次の瞬間。

ふいに突然、修史さんがそう言いながら、あたしを背後から抱きしめてきた。

まさか、このタイミングで謝られて、抱きしめられるなんて。

予想をしていなかったあたしは、修史さんの言葉に、思わず…堪えていた涙がこぼれだす。

すると、そんなあたしに修史さんがちょっとびっくりした様子で言った。