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その日からは、修史さんのお陰で夏木さんや吉河さんと少しずつまた普通に話せるようになっていった。

二人は「ごめんね」って謝ってくれたし、それにあのあと新しい制服を注文してもらったから今はもう何も心配はしていない。

むしろ幸せな毎日を過ごしていたある日、定休日に修史さんと街中を歩いていると、

あたしはその時ショーウィンドーで“あるもの”を見つけた。



「!」



…ウェディングドレスだ。


そこに飾ってあるのは純白の綺麗なドレスで、あたしはそれを見ると思わず見とれてしまう。

でもウェディングドレスだから口に出すのはなんとなく恥ずかしくてそこを通りすぎようとしたら、修史さんが言った。



「綺麗だね」

「!」



そう言って、そのドレスからあたしに視線を移す。

その言葉に「そうですね」って頷こうとしたら、修史さんが言葉を続けて言った。



「鏡子が着たら、絶対似合うよ」



そう言って、優しく笑う。