ふいに修史さんが、あたしの方を振り向いた。
突然振り向くからあたしがドキッとしてニヤけそうな顔を抑えていると、そんなあたしに修史さんが言う。
「……今、なんかこっち見てなかった?」
「!」
そう言って、首を傾げてあたしを見る。
まさか修史さんがその視線に気づいていたなんて思わなくて、あたしは顔を赤く染めながらも首を横に振って言った。
「っ…み、見てませんよ!」
「え、そう?確かに視線を感じたんだけどな」
「!…っ、」
修史さんはそう言うと、ニヤリ、と悪戯に笑う。
ば、バレてる…完全にバレてるっ!
え、もしかして、独りでニヤけてたのもバレちゃってるかな。
そう思って、
「ほ、ほら、次行きますよ!」
照れてるのを誤魔化すようにしてその水槽の前を後にしようとするけど、修史さんはふいにあたしの手を優しく握った。
「鏡子、」
「!」

