吉河さんはそう言うと、値札シールを貼った商品を手にとる。
何事かと思って首を傾げていたら、吉河さんが言葉を続けて言った。
「これ、値段間違ってるじゃない、」
「えぇっ!?」
吉河さんのその言葉にあたしが急いでその商品を受け取ると、そこに貼られてある値段は本当に全く違う値段になっていた。
普段なら4000円はするドールハウスなのに、あたしのミスで400円という激安すぎる価格になっている。
あっ、危なっ…。
あたしがそのことに顔を青くしていると、吉河さんがため息まじりに言った。
「もう、またミス?勘弁してよね、」
「……すみません」
「何だか今日はやたら上の空だし、五十嵐さん変よ。何かあった?」
その問いかけに、あたしが「何でもありません」と言って再度謝ろうとしたら、それを遮るように吉河さんが少し声を小さくして言う。
「……もしかして、恋でもしたかしら?」
「!?…っ、」

