「だって、アンタ、あたしのなによ?」
「は!!」
雫はなにかに気づいたように目を見開いた。
「ちょ、ちょっと待て」
「うん?」
雫はすぅはぁと深呼吸をすると、真っ直ぐあたしを見てきた。
「雅が好きだ。付き合ってください」
「…しょうがないな」
あたしも、真っ直ぐ雫を見て、微笑んだ。
「よっしゃ、俺彼氏だし!手ぇ繋いでやる!」
「ちょ、強!いたい!」
「はん、もう逃がさねぇよ」
気がつくと雫と唇を重ねていた。
もちろんあたしからしたんじゃないよ!
「ん、んっ!?」
軽く触れるだけのキスかと思いきや、もはや倒されるんじゃないかと思うぐらいの甘いキス。
「……っ」
息、できないから。
離してよ、だけど離さないでほしい。
もうどこにも行かないで。