「悪斗ーー!!」



悪斗はすごく驚いた顔をしている



そんなに驚いた?






そして私は刀を悪斗の左手首にまとわりついている鬼の一部をきれいに切り裂いた



悪斗に傷1つつけないで



それと同時に心から鬼の笑い声が聞こえた








『アハハハハハハハハハハ!!!!』






とうとう私も終わりか





地面に着地する





だけどその場に崩れ落ちる


駄目だ



体が動かない


さっき鬼の呪いをもらったから?


私が仲間を助けたから?


もうどっちかわからないよ



私の体中に嫌な血が流れ込んでいる




私はここでやっと理解した



本当に私は鬼に呪われて鬼に喰われるだって





「愛梨!?」



仲間が駆け寄ってくる



「愛梨!?」


こんなに心配してくれる仲間がいたのに私はすごく冷たくしてた




「ご……ごめ……………ごめんね」



口がうまく回らない



本当におしまいだ



すると私の頬に暖かい雫が落ちてきた



「な、何で謝るの?!」


この状況を理解するのに時間はかからなかった



みんなが泣いていることに


でも悪斗や魔鬼斗、幸希は泣いてない


泣きそうな顔をしている



ごめんね


最後の最後までこんな顔をさせちゃって