「なぁ、愛莉。これからの未来、このチームで歴史を作ろう。そしてこのチームでずっと戦っていこう。
俺らはチームだ。仲間だ。」




そう言って手を差し伸べてきた

鼻がつんとした

目の奥が熱い

何これ?

変なの


なんか泣く前みたいじゃん

なんか笑えてくるよ


私はこの手を取って良いのだろうか


この人達を傷つける事になっても

幸せになることを許されるの?




だけど、人の幸せを奪うくらいだったら







「ごめんなさい。私はこの手を取れない。」



「「「「「「な!!!」」」」」」


みんなの声が重なった。


ごめんね。

みんな


私は幸せになっちゃ駄目なの


もしもここであなたたちの仲間になったら鬼が暴走して皆を傷つけちゃうの


この力は仲間に使ったら駄目なの。

自分のために使わなきゃ






「私、帰る。」


この空気に耐えられなくて早足で外に出て行った。


学校を出ると、星が輝いていた。

スタースカイ

星空。


この空を見上げたらいやなことを忘れられそう。


ふと、さっきまでいた教室を見上げてみると、みんなが暗い表情をしていた


私のせいだ


魔鬼斗と目があった。


私から目をそらす。


走って学校を後にした。






家の近くの土手でまた空を見上げた

さっきとは違って月が見えた。


明日もきっと晴れるよね?