私は北棟でひたすら自習。


だって、私と同じ血を持つ先生がいないから。



教えられないんだって。



『9時30分から入学式を始めます。



生徒は速やかに廊下に並んで下さい』

校内放送が流れた。



速やかにって言っても北棟は私ひとりしかいないから並ぶ必要がない。




こういうところはすごく便利。


「皆様、本日はご入学おめでとうございます。」



校長の長い長い話が始まった




校長も天使と悪魔とで分かれているから二人の校長の話を聞かなくてはいけない。










「今回の入学生の中にはあの人間の血を持っている生徒がいます」



「「「ザワ」」」






ふん。



いちいちうるさいな。







「でも、残念ながら人間の血を持っている生徒は却下です。
ですから私たちは何も手をだしません」











これもいつものこと。



中学だってそう。

人間の血を持っている私には誰も近寄らなかった。



もしも近づいたらみんな国の命令で殺されちゃうから。


なんだって、大昔、人間は天使と悪魔の両方の見方をして人たちは人間に裏切られたと思ったそう。


それから人間は裏切り者と呼ばれるようになって今はこの状況。






それと、私たち…と言ってももう完璧な人間じゃないけど、私たち人間は世界で絶対禁止されていた研究をやっていたらしくそれが世界にばれて処罰を受けた。





私の父も研究をやっていておかしくなった。





だから私たち民族に関わるとみんな殺されてしまう。