「心配ねぇよ!!」



あの、あの、少し低い声が背中の方から…


顔をクルッと背中の方に向けたら、
いつもの格好とは違う、有が立っていた。


白のポロシャツ、黒っぽいジーパン、
少し立たせた髪の毛…


細長い足が、さらに細くキュッと締まっているように見えた。


「お金、俺が昨日払っていたから大丈夫、」


やっぱり、そう言いながらも照れている感じの有。


「いくら?いくらだったの?」


私は、ポケットを漁り茶封筒を取り出しながら、有に尋ねた。