--コンコン--



ノンキにフワフワと楽しむ私を注意するかのように、
外からノックの音が。


とりあえず、私は慌てて目を瞑り寝ているフリをする……


誰が運んでくれたのかも解らないし、
ちょっと怖いしで。

結局、返事もせずにいると、ドアが開く音と誰かが歩いてくる足音が聞こえてきた。


「まだ、目覚めてないか…」


低音の野太い声が、静かにポツリと聞こえてくる。


心の中で、小さく私は答えた。
起きてますよ。ウソ寝ですよ…


声の主は、病院の先生…かな?