雅side。

優香があいつにジュースをかけられたらしい。
俺らは見ていなかったからわかんねぇ。

けど、現に優香は体を震わせ、涙を流し、制服も…髪も、ビショビショだ。

俺は優香をそっと抱き寄せる。

「優香、大丈夫か?俺がこの女をお前以上に辛い目に遭わせてやるからな。」

俺はそう言うと、優香を体から離し、永遠の前に立った。

「ひっ…いやっ…ゃっ…」
震えながら、頭を抑え、体を小さくする永遠。
前まで、俺が愛して止まなかった女だ。
そんな女を殴る羽目になるとはあの時は微塵も思っていなかった。

「雅ぃ?どうしたのぉ?」
と目をこすりながら俺を見つめる優香。

「何でもねぇよ。」
優香に微笑み、永遠の腹を一蹴した。
元カノを足蹴にするとはな…。

「うぁっ…」
永遠が小さく呻き声を上げて倒れた。
こいつ、体弱かったんだよな…。
あまりやり過ぎると後がめんどくせぇよな…。
俺は、優香を横に…
幹部の奴らを後ろに付かせながら
屋上へ行った。