それほどに、あたしは追い込まれてたのかな。
なんて、考えながらA組の自分の席に向かう。

教室に入ろうとすると、甘ったるい猫なで声が聞こえた。
雅の腕に絡みつく憎き女の姿。
皆も、羨ましそうに…
っていうよりかは、複雑な表情を浮かべてる。

「あれ？
優香って、B組…だったよね？」
一人…ボソッと呟いたその言葉は誰にも届かず消えた。

少し戸惑っていると

「あっ…あっ…いやっ…怖いよ…雅っ…」
とか言いながら、雅に抱きつきあたしを怯えたような目で見つめ指をさし、体を震わせる優香。

ほんっと、演技力あるよね。女優なんじゃないの？w
尊敬しちゃうぐらいだよ…

「おい、優香をいじめるんじゃねぇぞ？」と睨んできた雅。

あたしは、元カノなのに…元姫なのに…仮にも、貴方は過去にあたしを…本気で一番信じてくれてたのに。
もう、その子の言葉しか信じてくれないの…？