今、あたしの腕を誠が手当てしてくれてる。
隼人はあたしの横に座り、本を読んでいる。

そこに、誰かが入ってきた

______ガラガラ

あ、優梨君…だ。

「永遠ちゃんっ!僕のお姉ちゃんが…刺したって…聞いて…はぁ…っ…ごめんねっ…?」

なんで優梨君がそんな切なげな目をして謝るんだろう。
なんでわざわざ優梨君が走ってまで謝りにくるんだろう。

「優梨君は、何もやってないのに…なんで、優梨君が謝るの?
あたし、気にしてないから全然大丈夫!
ありがとうね、優梨君!」

と微笑みかけた。
すると、優梨君も綺麗な目を少し細めて
微笑んでくれた。

「永遠ちゃんが、無事でよかった!
じゃあ…僕、教室戻るね!
明日の文化祭で、僕のクラス…来てね!」

タタッと走って帰っていく優梨君。
あ、明日文化祭だ…。

「誠…隼人…明日の、文化祭…なんだけど…」

小さい声だけど誠達に話しかけてみた。
少し顔を上げる

「一緒に…その…回って…くれない…?」

そしたら、2人ともフッて笑って

「おう。もちろんだ。」
って声をそろえて言ってくれた。
嬉しいな…。

って…あ!!

あたし、何も準備とかしてない!どうしよ!

…あー、でも、クラスの子たちが何かしてくれてるかな。