元姫と現姫−どっちが嘘つきなの?−

「皆さぁ、落ち着こうよ。
とりあえず、雅君達はさ、帰って?
あ、凛斗君だけ残ってくれるかなっ?」

表情を変えずに、にこやかに話す優梨君。

「…雅、帰ろっかぁ。じゃあねぇ~。」
と、雅の腕に絡みつき帰ってく優香と雅。

慌ててその二人の後を追う、和樹。

相変わらず、しゃがみ込み泣く凛斗。
あたしは、優梨君に支えられベッドに座った。

沈黙が流れる。
その沈黙を破ったのが、隼人だった。

「凛斗、とりあえず永遠に謝れ。
俺らが抜けるのは、俺の勝手な意思で…永遠には、何も関係ねぇよ。」
「そうだよ、凛斗君。とりあえず…謝ろうよ?」
強く言う隼人と、優しく言う優梨君。

「嫌だ…!僕は謝らないよ!永遠ちゃんが…永遠ちゃんが…全部悪い…んだからっ…僕は、一番永遠ちゃんが好きで、永遠ちゃんを慕ってきたから…辛いんだもん!」

一思いに気持ちを伝え、わぁっと
泣き出す凛斗。