「それじゃあ、本番。3.2.1…」




今は、ラジオの収録。




まだまだデビュー出来ていないから、宣伝が要だって。




五十嵐さんが言ってた。




結局、もう1人のメンバーは収録時間ギリギリで来てしまったから、自己紹介することなく始まってしまった。





収録中。メンバーの様子を眺めてると、窓越しにもう1人のメンバーと目が合った。



小さい顔に大きな目。


リスを想像させるような可愛らしい顔。


鼻はすらっと高く、整っている。


髪は明るい茶髪で、シンプルな服の袖からは細い腕が伸びている。






目が合ったのは一瞬なのに、今にも引き込まれてしまいそうな感覚に陥る。




数秒間見つめ合っているのに気がついて、慌てて会釈する。




そしたら、気付いていないのかプイッと私から視線を外してしまった。




この中では、一番のイケメンかもしれない。