「巳甘さん、学問が得意で物知りな人に会って見ませんか?」


そんなの勿論


「見る!その人の名前は?」


「彼の名前は伊東甲子太郎と言います。」


「その人どこにいるの?」


「伊東さんは今新撰組にいますよ。」


新撰組って、佐幕派の人たちがいるって集団だよね?


でも、小五郎さんたち倒幕派とは敵な筈。


「新撰組と小五郎さん達って、敵同士なのに?」


「伊東さんは事情があって新撰組に潜り込んでるんです。伊東さんは薩摩藩と手を組んでますからね。」


え…


どうやって会うの?


新撰組は強いって聞くし…


「どうやったら会えるの?」


小五郎さんは暫く考えこう言った。


「運がよかったら今夜会えますよ。どうします?行きますか?」


「うん!」


「では、その時に巳甘さんを僕たちの仲間に紹介しますね。」


それだけいうと小五郎さんは微笑んだ。


「へへっ!」


あたしも微笑み返した。


あたしは夜がすごく待ち遠しい。


あ、そうだ。


着物何着て行こう。


今は山吹色の着物を着ている。


氷雨から貰った着物は全部で5着。


赤色、山吹色、橙色、朱色。


そして、4着とは色の感じが違う紺色。


あたしはどれも素敵で気に入ってる。


一番のお気に入りは赤色の着物。