「ここは?」
「僕の部屋だよ。それにしても、記憶が戻るの早すぎ。」
あたしは下ろされた。
直様傘と金平糖を手に持ち襖の方を確認して。
「…記憶がないあたしを世話してくれてありがとうございました。」
部屋を出て行こうと襖に手をかけたが
ガラ
「おい、総司。帰ってきたなら報告しろや馬鹿。」
襖が先に開けられた。
「あ、土方さん。丁度よかった。その子捕まえて。」
や、やばい。
あたしは急いで逃げようとしたけど
ガシッ
「こいつか?…って、こいついま逃げようとしたな。」
「離してよ!あたしは帰るの!」
土方さんに捕まえられた。
「性格なんか違うくねぇか?」
「記憶が戻ったんだって。」
「なら、尚更帰す気はねぇな。おらよ。」
ドシン
土方さんが放り投げるもんだから、あたしは部屋の中へと逆戻り。
「おっと…!大丈夫?」
「大丈夫だから、離してよ。」
「離して欲しいんだったら桂たちの事教えてよ。」
「嫌だ。小五郎さんたちの居場所なんか教えてあげることは出来ないよ。」
「なら、君は暫く…ううん、ずっと話してくれるまでここで預かるから。」
「いやだぁぁぁ!」
記憶が戻ったと思ったら今度は新撰組に捕まってしまったという問題が増えました。