あたしは目隠しをとった。


「話は後よ。逃げるよ。」


あたしはその人の手を握ってその場から離れた。


後ろの人らはあたし達が走ったから追いかける。


この足音聞き覚えある。


あの男達だ。


あたしの頭を殴ったあの男達。


逃げないと逃げないと。


「あの巳甘さん!?どうしたの?」


「追われてるよ。名前は後で聞くから今は走る……きゃぁ!」


その人はいきなりあたしを横抱きにしたから、持ってた傘と金平糖を握りしめた。


「こうやった方が早いよ。取り敢えず屯所に戻ろうか。」


目を隠してないからその人の顔を見る。


笑顔だけどなんか雰囲気が黒い男の人


「うん____って、屯所ぉぉぉぉぉ?!」


屯所と言ったら一つしかない。


それは新撰組の屯所。


今は場所変わって西本願寺となったって、伊東さんが言ってたけど…


「いやぁぁ!行きたくなーい!まだ、死にたくないもーん!助け……モゴモゴ。」


大声出したら口を抑えられた。


というより大量の金平糖をあたしの口の中に放り込まれた。