普段はあまり見かけないのに急いでたと言う。
巳甘さんを探してるんだと思った。
僕は巳甘さんを手放したくなくてその場から離れた。
去る前に僕は桂小五郎に宣戦布告をいうように言伝を頼んだ。
「沖田さん!ど、どうしたんですか?」
「んー…。何と無く?」
「もう!」
口を尖らせる巳甘さんはとても可愛く見えた。
ドキドキ…
「あ、沖田さん。心臓が早く動いてるよ。」
「そ、そんな事無いよ!」
「そっか!走ったから心臓の動きが早くなるんだ!納得だよ。」
なんか鈍感だし、勝手に納得しちゃったよ。
「あ、僕金平糖買ってくるからここで待ってて。知らない人について行ったら駄目だよ?」
「うん。」
僕は巳甘さんを近くの団子屋の前に立たせ僕は店の中に入り二袋の金平糖を買った。
僕はこの時金平糖を買った事を後悔した。
あの時買わなかったら…団子屋に行かなかったら…巳甘さんを一人にしなかったら…
巳甘さんは記憶が戻ってしまうことはなかった筈なのに…
僕は巳甘さんが全て記憶を戻した後に気づいて沢山後悔した。