わざとらしく震える幾松さん。


「…気に食わないです。」


ガシャン


僕は手元にあった杯を投げつけた。


「小五郎やめぇ!おんしゃ、何をしちょるが?!」


「ひっ……!」


幾松さんは泣き出す。


龍馬さんは僕を止めようとするが僕はおかいまいなしに幾松さんに詰め寄る。


「本当のことを早く言わないと……僕これ以上どうなるか分かりませんよ?」


「小五郎やめぇってゆうちょるが!これ以上詰め寄ってもなんにも出て来んぜよ。」


僕は幾松さんから離れる。


確かにこれ以上いい詰め寄っても言わない。


幾松さんは絶対に巳甘さんのことを知ってると思いますから。