「誘拐でもされたん?」


「そうですね。一つだけこころ辺りがありますけど。」


「はよう見つかっ「幾松さんですよ。」」


「幾松さん、貴女知ってますよね?巳甘さんの居場所。」


僕は前お龍さんから幾松さんの事を聞いた。


なんでも巳甘さんを襲わせようとした、と。


それなら巳甘さんをまた襲わせようとすると思いますから。


「な、何をゆうてはるんや?うちがそがいなこと…」


僕の腕から体を離し少し距離をとって下に俯く幾松さん。


「本当の事言わないといくら貴女が女だからって容赦しませんよ?」


僕は刀に手をかける。


幾松さんは顔を青くして顔をあげた。


「し、知らへん!うちは何も知らへんよ!」


「ほんまかぇ?」


「ほんまや!」


「では、何故そんなに焦るのです?」


「桂はんが脅したりするからや!」