周りは真っ暗。


ここはどこ?


あたしは生きたくないの。


ここにいるくらいなら殺して。



その時懐かしい声が聞こえた。



『巳甘さん。』


誰?


『巳甘さん。』


みかさん…って誰?


『巳甘さん。』


誰なの?


誰が誰の名前を呼んでるの?


『巳甘さん』


うるさい。


『巳甘さん、巳甘さん、巳甘さ_____』


うるさい…うるさい!


黙って!


『巳_____』


「…うるさいよ。」


「起きてる…?」


さっきとは違う声。


瞼越しに光があたしを照らす。


開けたくても眩しくて開けられない。


「なんで人間が…。」


あたしは目を瞑ったまま上半身だけ起こして声のする方へ向いた。


間違いなくさっきの声は人間の声。


あたし森の奥で寝てたよね…?