「僕は桂小五郎と言います。小五郎と呼んでくれたら嬉しいです。」


「こ、小五郎さん…」


「はい。えっと…、貴女の名前は?」


「名前…?あたしに名前なんてないよ。」


「え?」


「あたしねこんな姿だから、親に捨てられたの…。だから、名前なんてない。」


「では、僕が考えますよ。」


そう言って考え始めた小五郎さん。


変なの。


なんであたしに構うの?


あたしは日光から避けるため羽織りを頭から被り直した。