僕は女に近寄って仰向けにさせた。


まだ生きてる。


目に包帯…白い肌…。


この女もしかしたら。


「原田さん、この子あの女かもしれないよ。…連れて帰るよ。」


僕は女を横抱きにした。


「教えてくれてありがとう。」


「いえ。」


女はそれだけ言うと僕たちの前から走ってどっかに言った。


「総司その子が?」


「うん。」


僕が歩き始めたら女から何かが落ちた。


「原田さん、落ちた物とって。」


「はいはい。…これは、金平糖?」


落ちたのは金平糖。


金平糖は少ししか入ってなかった。


「よし。じゃあ、帰るか。」


「そうだね。」


僕達は屯所へと戻った。


それにしてもなんでこの子は血を流して倒れてたのか僕は不思議だった。